Phu Dongの聖なる王の伝説

HungXIが治めていた頃(BC250年頃)のことです。北方からの敵An軍がVanLang(今のヴェトナムの北部)に攻め込んできました。王様はAn軍を倒せる者はいないかと、国中に使者を送りました。

PhuDongという村にある夫婦がすんでいました。長い間子供に恵まれませんでした。ある朝、妻は田んぼに行く途中、泥の中に見慣れない大きな足跡をみつけ、つい踏んでしまいました。しばらくして彼女は身ごもり、男の子を産みました。でもGiongと名付けられた男の子は、3年たっても座ることも、しゃべることもできなかったのです。

ある日、王様の使者がPhuDong村にもやってきました。するとGiong少年はきちんと座りその使者を招き入れるように両親に頼みました。Giong少年は使者に、都に帰り王様に伝えるよう言いました。An軍と戦うために鉄の馬、よろい、鉄の棒を用意してくれと。

PhuDong村でGiong少年は毎日いっぱい食べて、ぐんと大きくなりました。王から3つのものが村に届いたとき、Giong少年はぐっと手足を伸ばし、すっくと立ち上がると巨人に変身しました。よろいをつけ、棒をもち、鉄の馬に飛び乗りました。馬は雷のようにいななき、鼻から火をふきました。

敵を見るや否や、馬をとばし侵略者に立ち向かっていきました。馬は火をふき敵を焼き殺し、Giongはこん棒で敵をなぎ倒しました。棒が折れてしまったので、代わりに近くの森で何本もの竹を引き抜いて使いました。

敵を滅ぼした後、Giongは馬にまたがりSocson山に向かいました。よろいを脱ぎ空に消えてしまいました。それ以来、彼はPhuDongの聖なる王と呼ばれています。彼が天に昇った近くに彼を祀った寺があります。毎年Gionを偲んでお祭りが開かれています。